Facebookでギュンターりつこさんが、シュタインマイアー ドイツ大統領のヨーロッパ第二次世界大戦の終戦記念日(5月8日)スピーチの日本語訳を書かれていましたので共有いたします。
この中で特に愛国心について述べた次の部分に胸をうたれました。
「私たちドイツ人が歴史と対峙し、歴史的責任を受け入れたとき、世界中の人々は私たちに新たなる信頼を寄せてくれました。そうして初めて私たち自身がこの国を信じることが許されるのです。これこそが啓蒙された民主的な愛国心なのです。ドイツの愛国心は傷を負っています。光と影、喜びと悲しみ、感謝と恥に目を向けずに、ドイツの愛国心は有り得ません。ラビ・ナフマン(※18世紀のユダヤ教ラビ)は言いました。「傷ついた心ほど完全な心はない」。ドイツの歴史は傷ついた歴史です。何百万人もの命を奪い、何百万人もの人々を苦しめました。そして今、その事実が私たちの心を苦しめます。だからこそ、傷ついた心で私たちはこの国を愛することができるのです。」
日本もドイツと同じような傷ついた歴史を持っています。ドイツ人は、この傷ついた歴史を忘れず、歴史と対峙し、歴史的責任を受け入れようとしています。私たち日本人はどうでしょうか。歴史は過去のものとして忘れようとしているのではないでしょうか。それならまだしも都合のいいように書き換えようとしているのではないでしょうか。傷ついた心を自分自身が受け入れるほど強い心はないと思います。国の指導者がこのような健全な考え方を持っている限りは国は間違った道に進むことはないだろうと思いました。
光と影、喜びと悲しみ、感謝と恥、ものごとは全てコインの裏表です。片方では成り立ちえません。この表と裏を全て受け入れることが「今」を受け入れることだと思います。全て受け入れたうえで国を愛する、これは他者に対しても同じだと思います。全てを受け入れられる心ほど強いものはありません。私もそうありたいと思います。
厳しく、そして慈愛に満ちた素晴らしいスピーチです。
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