テクノロジー

【動画】JR東日本のJRE MALL Car:革新的小売の未来

ノウハウ
JRE MALL Car

JR 東日本は、山手線内を中心とした 20 駅でショーケース型店舗「JRE MALL Car」を設置しています。この動画は大宮駅のものです。なぜこのMALL Carに気づいたのかというと、先日からビジネス用のリュックを探していたからです。たまたまリュックが飾ってあったので、どんなリュックなのか気になり見ました。近づくと「ショーケース型店舗、JRE MALL Carを出店しました。気になる商品がございましたら、QRコードを読み込みショッピングをお楽しみください。」というアナウンスが流れてきました。早速、QRコードを読み込むと「JRE MALL」にアクセスして、商品の詳しい説明と購入ができる画面になりました。実物を見て、webで買える、いわば無人店舗のシステムです。

JR 東日本グループは、「Beyond Stations 構想」という、駅構内に 新たな「ショーケース型店舗」「オンライン接客型店舗」「体験型ショールーム店舗」の 3 タイプのショールーミング拠点の設置を行っています。この「JRE MALL Car」は「ショーケース型店舗」です。

JR東日本は、運輸収入が2021年3月は17,928億円だったのに対し、2022年3月は9,543億円と8,385億円のマイナス、対前年度比53.2%のマイナスとなり、営業利益も5,177億円の赤字となりました。これはコロナ禍による旅客数の大幅な減少によるものです。電車に多くの人を乗せ、稼いでいた、明治時代以来の鉄道事業というビジネスモデルが崩れてしまいました。コロナ禍が収まってもコロナにより急速に普及したリモートワークにより、郊外の自宅から都心のオフィスに通うサラリーマンが、以前のように通勤するということは少なくなり、大幅な旅客数の改善は見込まれません。

そこでJR東日本の駅空間を活用し、独自のコミュニケーション戦略により、あらたな事業を創出しようとしています。動画の「JRE MALL Car」はこの戦略のひとつです。時代は現実空間と仮想空間を高度に融合させたシステムによる「Society 5.0(スマート社会)」へ急速に移行しています。このコミュニケーション戦略は、「JRE MALL Car」をECサイトつまり仮想空間の入り口として位置付けています。仮想空間であるECサイトでお買い物をしていただくために現実空間にショールームを設置し、商品を認知してもらうというものです。駅のような多くの人が行きかう場所にこのようなショールームを設置することで「JRE MALL」へ集客することが可能になってきます。

ただ単に電車の乗り降りする場所だった駅という空間を、仮想空間の入り口としてとらえ、駅に新たな価値を創出する試みは面白いと思いました。このように今ある資源を利用して、急速に進む「soceity5.0」で新たな価値を創造するといったことは、JR東日本だけでなく、多くの企業で行っていることだと思います。こうした新しい発想が出来る人を、多くの企業は求めています。

参考資料
JRE MALL Car(JR東日本ニュース)
Society 5.0(内閣府HP)

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