質問には必ず面接者の「なぜその質問をするのか」があります。面接者の聞きたいことを無視して話しをしても相手は聞いてくれますが内定には結びつきません。
それでは、就職試験の面接で「自己紹介をしてください」という質問で面接者は何を聞きたいのでしょうか。普通「自己紹介」というと出身地や血液型、好きな食べ物、好きな音楽、子供のころの思い出等、自分のことを話します。しかし、就職試験の面接で面接者が聞きたいことは、あなたの経験です。
経験というと、それまでしてきたことを長々と話す人がいます。しかし面接は10分位です。自己紹介に時間を使ってしまうと、面接者の質問する時間が少なくなります。結果、面接者もあなたのことが良くわからず、不合格とします。
短い時間(質問に答える時間は30秒、字数なら200字くらいです。長くても1分です。)で 何を言ったらいいのでしょうか。
「一番新しい自分のしてきたことのなかで、一番自分がすごいと思ったこと、このことならずっと話せること」です。これを30秒(200字)に短くまとめて話します。このトピックスが気になれば面接者は深堀してきます。
このとき頭に入れて欲しいのは、この経験からどんな再現性のある力(問題解決力・コミュニケーション力・変化対応力等)を身につけたのかを話せるようにしておくことです。自己紹介では経験だけを話せば大丈夫です。
面接者は経験を聞きたいのではありません。例えばある会社が「問題解決力」のある人を採用したいとします。自己紹介の時に「問題解決力」につながる経験を話せば、この応募者は「問題解決力」を身につけているなと思い、もっと聞いてみようとなるわけです。
したがって、今までにしてきたことの中で、1)一番新しい 2)ずっと話せる経験 に加えて 3)その会社の求める人材像(再現性のある力)にあった経験 を話します。
自分が、応募する会社の求める人材像に合っていることを自己PRします。面接者に自分を採用すると得ですよということをアピールするわけです。そのためには相手がどんな人を採用したいのかをしっかり研究して、自分の経験と結びつけて相手に自分を売り込みます。
面接とは短い時間に他の応募者よりも自分を採用するといかに良いかをアピールする場です。