今一番求められる力は「創造力」です。
なぜでしょう?
コロナ禍により次の三つが起きました。
一つ目は
「IT技術(AI・ICT等)の社会への浸透の加速」
二つ目は
「人々の生活スタイルの大きな変化」
三つ目、これが一番大きいです。
「予測不能な時代へ突入したこと」
この三つにより、いまだかつてない変革期に私たちはいます。
それは、企業を取り巻く環境が大きく変化していることを意味します。
先日、私のココナラサービスの購入者で、JR東日本の中途採用に応募したいという方がいました。
その方にJR東日本の強みを聞かれました。
私は次の4つを答えました。
「駅」
「線路」
「ビル」
「スイカ(ビックデータ)」
今までJR東日本は、これらを活用して鉄道により多くの乗客を乗せることで稼いできました。
しかし、コロナ禍によって
「観光客の減少」
「通勤客の減少」
が起きました。
新幹線・首都圏の通勤電車の大幅な乗客数の減少によって
2021年3月期通期の連結最終損益が1987年の民営化以降で最大の赤字になる見通しと発表しました。
赤字額はなんと
4180億円です。(前期は1984億円の黒字)
乗降客が大幅に減少しても、駅や線路にかかる維持費は同じようにかかります。
今までの強みが、コロナ禍によって弱みになってしまったのです。
コロナ禍は、ワクチンの開発等により収束するでしょう。
コロナが収束すれば、社会は元に戻り、乗客はまた以前に戻るだろうと考えるのは間違いです。
「観光客」はまた観光が復活して元に戻るでしょう。
しかし、通勤客は元には戻らないだろうと私は考えます。
なぜなら、リモートワークが普及したからです。
満員電車に乗って、東京にあるオフィスに通わなくても、仕事ができることを人々が知ってしまったからです。
IT技術の進歩により、今まで不可能だった家で仕事をするということが可能になり、人々の生活スタイルが一変してしまいました。
急速にIT企業を中心に都心のオフィスの縮小や廃止が進んでいます。
いったい昨年の今頃(これを書いているのは2020年11月)こんなに社会が大きく変わる出来事がおこることを誰が予想したでしょうか。
コロナ禍によって、社会はいとも簡単に崩れかねないと人々は知ってしまったのです。
予測不能な時代になりました。
何が起きるかわからない時代、そんな時代にあっても企業は生き残っていかなければなりません。
そのためには、
「今までの延長線上でものごとを考えてはだめです。」
なぜなら、今までに経験したことがないことが起こっているのですから、今までの経験は役に立ちません。
だから「創造力」が大切になってきます。
まったく新しい価値を生み出す能力です。
さきほどお話ししたJR東日本は、
「STATION WORK(ステーションワーク)」という、駅ナカ×シェアオフィスを2019年8月から始めています。
駅を活用した新しいビジネスです。
フリーランスやビジネスマンが喫茶店でPCを使って仕事をしている姿は珍しくなくなりました。
このサービスを利用すると、喫茶店のように周りの目を気にしないで、短時間、集中して仕事ができます。専用サイトから事前予約してスイカやクレジットカードを使って入室できます。
「駅」と「スイカ」を活用した形です。
このように今持っている資源を使って、人々が求めていることに対して新しい価値を提供することがこれからは必要です。
新たな価値を創造できる、「創造力」のある人を企業は求めています。
記事で話した内容の詳細はこちらをどうぞご覧ください。
JR東日本が民営化後最大の赤字 21年3月期、4180億円
引用元:日本経済新聞社
STATION WORK(ステーションワーク)
引用元:東日本旅客鉄道株式会社