福田さんのシュタイナーセミナー:「自分と他者」の理解

毎月、福田さんが主催するシュタイナーのセミナーに参加しています。ルドルフ・シュタイナーは、1861年から1925年にかけて活動したオーストリアの哲学者であり、思想家です。彼の哲学は、人間の精神的な発展に重点を置いています。今月のセミナーでは、特に後半「自分と他者」について深く掘り下げました。

このテーマから学んだ最も大きなことは、私たちが「他者」と思っているのは、実際には自分自身の共感や反感といった感情のフィルターを通じて形成された「他者イメージ」であり、本当の他者そのものではないということです。福田さんは、他者との交流で最も重要なのは、自分の共感や反感の反応に注意を払うことだと強調しています。「他者イメージ」は、直接の交流がない場合も含め、感情の作用を受けた他者に対する部分的な思考や判断の総体であり、これらは記憶として私たちに蓄積されます。



福田さんは、自己の欲望が共感・反感の背後に存在していると指摘しました。これは、他者イメージが自分の欲望や感情のフィルターを通じて形成された部分的で主観的な像であることを意味します。この理解を深めることで、我々の中に存在する「他者」は、実際には他者そのものではなく、感情のフィルターを通じた主観的なイメージであることが明らかになります。

私たちは通常、「他者」と交流していると考えがちですが、実際には「自己の中の他者イメージ」を通して交流しているのです。他者との交流は、自己の魂と他者の魂の状態を理解する貴重な機会を提供してくれます。福田さんは、他者との交流において、自己の共感・反感の反応に注意を払い、その後で自己の感情を抑制して、他者の魂の状態を真に把握する努力が重要であると強調しました。このアプローチは、自己のエゴイズムを愛に転換する輪廻のプロセスを地上で実践することにつながると説明されました。

この相互のイメージ形成のプロセスの理解は、私の人間関係を改善する上での大きな進歩です。日々、八正道の「正語」の実践、つまり相手に対して正しい言葉を使うことに苦労していましたが、この新たな理解を基に、相手に対して適切な言葉を見つけ、適用することが以前よりも可能になると考えています。このプロセスの第一歩として、自分のどの欲望が相手に対して反応しているのかを注意深く観察することから始めます。



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