人生の転機は「計画された偶然」から生まれる。
スタンフォード大学の心理学者、ジョン・D・クランボルツが提唱した「計画的偶発性理論」をご存知でしょうか? 24歳でAI企業を立ち上げた起業家のusutakuさんは、自身の経験を踏まえながら、この理論の実践的な価値について話されています。
【動画】25歳AI起業家が語る『計画的偶発性理論』で人生を好転
計画された偶然
『計画的偶発性理論』の話は、動画の11分10秒から
「人生の重要な転機のほとんどは、実は偶然の出来事から生まれている」とusutakuさんは説明しています。例えば、親戚の弁護士との偶然の出会いがきっかけで法曹界を目指すようになったり、思いがけない出会いから新しいキャリアが開けたりする。そんな「偶然」は、実は完全な偶然ではないというのです。
usutakuさん自身、現在のAI事業も「計画された偶然」の産物だと次のように話されています。「Amazonでの勤務も、AI企業の立ち上げも、最初から計画していたわけではありません。ただし、常に新しい技術トレンドをウォッチし、様々な人との出会いを大切にしていたからこそ、ChatGPTのような重要な技術革新にいち早く気づき、ビジネスチャンスを掴むことができた。」
この「計画された偶然」は、私自身の最近の経験とも重なります。11月から始める企業の採用支援という仕事との出会いも、ランチ時に偶然見つけた募集がきっかけでした。この「たまたま」が、新たなキャリアへのご縁に繋がったのです。この理論を知り、行動量を増やすことで偶然の質を高められるという考えは、まさに腑に落ちる思いでした。
3つの実践ポイント
では、偶然の質をあげるためには何をしたらよいのでしょうか。usutakuさんは次の3つをあげています。
1. 行動量を増やす
できるだけ多くの人と出会い、様々な経験を積むことで、質の高い偶然との出会いの確率を高めます。
2. 柔軟性を保つ
予期せぬ機会や変化に対して、固定観念にとらわれず、オープンな姿勢で向き合います。
3. 素直さを持つ
新しい情報や考え方を受け入れ、それを自分の中で理解し、行動します。
「単なる運任せではなく、良質な偶然を引き寄せるための行動と姿勢が重要」とusutakuさんは強調しています。
他の4つのマインドセット
さらにusutakuさんは、この理論と共に以下の4つのマインドセットも話されています。
- 他者の努力を決して否定しない「冷笑(れいしょう)をやめる」
- 自分の役割を超えて責任を持つ「責任範囲を広げる」
- 情報の生産と消費に責任を持つ
- 日常生活のあらゆる場面で投資的思考を持つ
これらの考え方は、単なる心構えではありません。日々の具体的な行動指針として実践することで、自分が望むキャリアへの扉を開く鍵となります。
偶然は、準備された人にのみ微笑むと言います。計画的偶発性理論は、その「準備」とは何かを教えてくれる貴重なアドバイスです。